曲線の大胆なアレンジが直線的なカットと融合し、輝かしい未来を開いていく力強さを作り出しています。
Pt900アメジストムーンシュタイナーカットペンダント(ダイヤ入り)です。
ある日お客様からこんなご注文が。
ある人生の節目の年にがんばってきた自分にご褒美としてのジュエリーを作りたいとのご依頼でした。
ご希望は誕生石ということでアメジストを使ったペンダント。
前々から好きだったということで是非とのご希望が。
その時たまたま以前からコレクション的に持っていたある特別な石のことを思い出してご覧いただいた瞬間「素敵!」と。
それは世界中で熱狂的なファンを持つ、有名なドイツの宝石研磨アーティストベルンドムーンシュタイナー氏の手によるものでした。
マイスターを超える人間国宝とも言えるクンストラーという最高峰の称号をドイツから与えられたベルムド氏。
現在は息子トム氏がほとんどの研磨カットを手掛けていて、父親であるベルンド氏がカットした宝石は貴重になってきております。
この世界に類を見ない独特のカット技術はもはや伝説になりつつあるのです。
お客様は見た瞬間から「これがいいわ!」と一目ぼれ。
もしアメジストをとご希望されなければお見せすることは無かったでしょう。
しかも父親のベルムド氏のものはコレクションにと思っていましたので、本当はご覧いただけなかったかも知れません。
でも、アメジストをご希望と聞いた時、ピンと来てしまったんですよね。
石ってこういう形でメッセージを送ってくることって今までも何度かありました。
そして今回も。
行くべきところへ行くんだってこういう時強く感じます。
今回のご注文はプラチナでダイヤも入れて鎖も一緒にとのご希望でした。
早速デザインに取り掛かりました。
どんなデザインが良いかとジュエリーセッション時のメモを見てると。
【がんばった自分へのご褒美とまだまだこれからなんだという意欲を感じられた】との一文が。
そこに人間幾つになっても輝くことを目指すという姿勢に心打たれたのです。
今までの歩みを祝福し、これからの新しい自分を目指す力強いデザインにしてみようと思いました。
まずこの素晴らしい石のカットに負けない動きを感じられる流れを思い切ってアレンジ。
石は今まで生きてきた人生の完成度を表し、その枠にとらわれないこれからの新しい未来をプラチナで表現してダイヤをあしらってみました。
もう数えきれないぐらいこのムーンシュタイナーカットをジュエリーにしてきましたが、ここまで思い切ったデザインにしたことはありません。
お客様に喜んでご了承いただき、いよいよ制作。
いざ立体に制作するのはかなり大変です。
パーツを丁寧に仕上げ組み立てる作業。
でもその姿を段々と表すにつれ、何とも美しい光のオーラをまとい始めたのです。
お客様が実際に身に着けて喜ばれているのを拝見して感じたことがあります。
人生の深い喜びを感じさせてくれる高貴な光が更に新生していく瞬間をとらえたジュエリーになったんだなと。
きっとこれから深い歓びに満ちた人生を経験なさっていくことでしょう。
そしてまだまだこれからよという前向きなお客様の姿勢に教えていただいたような気がします。
本当の満足出来る生き方をチョイスしようと思った時、次への扉は開かれていくのだと。
作業机の上で創作しながら感じたジュエリーやパワーストーンのことを、画像と共にHP用に更新する作品の途中経過などリアルな話題をお届けします。
屋久杉ペンダントでコラボさせていただいている、屋久島の屋久杉工芸 杉の舎さんのHPです。