アトリエに戻り、
改めて古木作品と
向き合うことにしました。
使用する材料は、
古木、
ｋ１８イエローゴールド。
それに宝石。
まず、沢山ある中から
ひょうたん型の
ペンダントを
チョイス。
大きさは５ｃｍを
超えるサイズ。
木なので大きくでも
軽いのが特徴です。
まず、木の形を
そのまま紙に写し取り、
デザインを
書き入れてみます。
決めていたことがあります。
『自由にデザインする』
ジュエリー職人である、
作り手がデザインする時、
一番難しいのは
作り方をイメージしてしまうこと。
作れないものは、
描こうともしません。
これがデザインの表現に対して
制限になってしまうのです。
でもそれは後で良く考えれば
作り出せる可能性もあるはず。
その対策として考えたのは、
直感的に瞬時に描くこと。
パッと思い浮かんだものを、
普段よりスピードをあげて
ペンを走らせてみました。
そして重要なのは、
完璧を求めない。
とにかく、ただ、
描きまくるのです。
一つのことに
極限まで集中すること。
これにより、
木のデザインを
生み出そうとしたのです。
それからいったい
どれだけの枚数を
描いたか
分からないほどに
なったある日のこと。
ふと、木の気持ちになって
どうデザインされたら
嬉しいのかなと思ったのです。
最初は自分でも
変な事考えたと
思ったのですが。
でも、もし自分が
木だったらどう思うか。
その時、思ったのです。
「木は木に戻りたい」と。
例えば
緑豊かな葉や
赤い実を色づかせながら
豊かな自然の中で、
木はいつまでも
木でいたいんじゃないかと。
鳥や動物が住む森の中で。
本当の意味で
木に寄り添った
初めての時でした。
この瞬間から、
自分のデザインが
変わったのです。
＊屋久島に行った際に
自分で撮ったお気に入りの屋久杉です。
千年の時を生き抜いてきたその美しい姿に、
しばし呆然としていたのを思い出します。
ブログ村ランキングに参加しております。ポチ宜しくお願い致します！
